今年のポケモン映画がめちゃくちゃ面白かった

 

ハァイ、ジョージィ!君はたっぷりポケモン捕まえた?

ポケモン沢山捕まえたジョージィも、またまだのジョージィも、今年のポケモン映画を観て欲しい。

 

ポケモン映画公式サイト「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」

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劇場版ポケットモンスター 

     みんなの物語』

 

まず私が好きなポケモン映画は『デオキシス』で、他にもちらほら観たことがある。シリーズの中で最後に観たのは確か『ケルディオ』だった。調べたら2012年だからもう6年前になる。マジかよ。

アニメも観てない、ゲームも仕事が忙しくて放置……ただミーハーではあったのでフォロワーさんが観に行った情報をちらほら聞き、足を運んでみた。そしたら劇場を出る頃にはハンカチに化粧がゴッソリ付着するレベルにまでなった。不意打ちすぎる。ダークホースすぎる。ポケモン映画ってこういうのだっけ?!って思ったしとてもオススメしたくなったのでここに書いてます。

 

 

◯いつもの『ポケモン映画』じゃない

ポケモン映画って聞いたらなんとなく傾向ってあるじゃないですか。ザックリ言えばサトシが新しい街に来てゲストキャラと出会い、ロケット団や敵キャラがいらんことし、伝説のポケモンが大暴れ、迫り来る危機にピカチュウと立ち向かうぜ!みたいな。

細かなところはその映画によって違うけども大体一緒。で、この『みんなの物語』も一緒。なのにそういうテンプレート的なのを全く感じない。

なんでかなって考えたんですけど、この映画って伝説のポケモンが中枢にいて彼らがいなくちゃ成り立たない話だけども、それと同時に出てくるキャラクターみんなも必要なんですよ。

「伝説のポケモンの映画」じゃなくて、「ポケモンと人間の映画」。

今回の伝説のポケモン枠はゼラオラ(+ルギア)で、もちろん強いしカッコいい。その上で、人間や他のポケモン達もそれぞれカッコ良かったり可愛かったりする。

 

◯人間とポケモンが生きてる

これはもう表題の通りなんですけど、人間とポケモンの生活感が上手く画面に入ってる。

舞台は『風祭り』というフェスティバルなのでモブが画面に常にいて、そのモブ達みんなに関係性を感じる。特にこういう描写が〜っていうのはごく一部でしかなくて、どうしてそんなに感じるのかといえば、なんかもうそれが『当たり前』として画面にあるから。

例えば日本人が海外に行った時に感動するのは、その土地に根差す『当たり前』のものがひとつあるんですよ。海外じゃなくて国内旅行でもいいけど。「みんなこれが普通なんだー」って。この映画もそれ。ポケモンワールドではみんなポケモンと一緒に生きてるのが当たり前で、現実に生きる観客はその『当たり前』に違和感を覚えて引き込まれていく……感じ。

ベランダから外を眺めているお姉さんの腕にエイパムが掴まってたりする、そういうカット1つが心に残る。ほんと旅行みたいなもん。

 

◯ゲストキャラの絡み方

この映画は『みんなの物語』なのでゲストキャラがとても多く出る。ていうかアニメ版から出て来てるのはサトシとピカチュウぐらいなものなのに、気が付けばゲストキャラ全員に愛着が湧いてる。

そのゲストキャラ達も、最初はみんなバラバラ。例えば準主人公のリサは「ポケモンゲットを頼まれたから」嘘つきおじさんのカガチは「姪っ子の付き添い」ポケモン研究者のトリトは「研究発表会」。その彼らとサトシが最初は同じ路線バスに乗り合わせて、それぞれの目的のために『風祭り』に向かう。互いを知らない

みんなが、その風祭りの中でやがて面識を持ち──という流れ。

通じる人には通じる喩えを出すと、『ポケモン映画版428』。

 

【PS4】428 封鎖された渋谷で

【PS4】428 封鎖された渋谷で

 

↑一番大好きなノベルゲーム

 

キャラクター達がそれぞれ交わる経緯・伏線・キャラ立て、いずれもが綺麗に1つのシナリオになってる。

しかも幾人もの交差の中でサトシとピカチュウをきちんと『主人公』として描いている。ピンチにサトシとピカチュウの姿が見えた時の安心感、別に世界の危機とかいうシーンでもないのに気持ちが掴まれる。

 

◯細かな描写

『当たり前の世界』に通ずるものもあるけれども、この映画は細かいところの演出が凝っている。

例えばピカチュウがサトシに頬をこすりつけた時、その接着面が「輪郭」ではなく「細かな毛」として描かれている。画面に描かれたピカチュウはツルツルとした輪郭だけれども、その瞬間に「ピカチュウは毛の生えたいきもの」として描かれている。

もしかすると他の映画やアニメでも同様の描写がなされているかもしれないけど(未確認)、この映画の空気感にはこういった描写がとてもマッチする。とにかく細かい!2回観たけど全然拾えてないと思う。

 

 

 

鑑賞済み問わず「それだけ?」って思うような文章だったけれども、流石に文字で書ききれないという事にしてほしい。とにかくポケモン映画としては類を見ない種類だけども、間違いなく『ポケモン映画』です。

芸能人起用も非常に多く事前に躊躇するかもしれないけどそこは安心してほしい。私の意識の上では殆ど違和感なかった。芸能人起用の点で不満と言えば、こんなに素敵な話とキャラクターで再登場の可能性が低くなるのでは?って事ですね。

ポスター見て「ギャル系?」って眉をひそめたリサも、観たらめちゃくちゃ好きになった。リサとトリトがツートップで好きです。でもみんな大好きです。もう上映回数も少なくなって来る頃だから、とにかく観てほしい。面白い映画だった。観終わった後にポケモンのいない現実へと帰る苦しみは残るけどそれだけだから。『みんなの物語』を観てほしい。とっても面白い映画だった!!!

願わくばこの映画のキャラクターが何かしらの形で再登場しますように!!!!!

 

 

3DSとウルトラサンムーンは持って行ってね!ゼラオラを受け取るのを忘れずにね!(1敗)